住宅購入の必須知識・ノウハウ

【物件選びより大事】不動産会社選びを間違うと大損する3つの理由

2021-04-02

こんな方向けの記事です

  • どの仲介業者で家を買っても一緒じゃないの?違いってある?
  • 不動産業者って物件紹介と契約業務がメインの仕事じゃないの?
  • 将来のトラブルが起こった時、不動産屋は対応してくれるの?

家探しといえば物件探し。血眼になって物件情報を集めている方もいます。

しかし、実は本当に大事なのは不動産会社選びです。いくら素晴らしいと思える物件に出会えても、不動産屋選びを失敗すれば大損してしまう可能性すらあるのです。

ここでは不動産エージェントが仲介業者が買主さんにどう影響するのか、分かりやすくご説明します。

この記事を読むメリット

  • 仲介業者選びを間違うと契約前も買った後も損することが分かる
  • 不動産業者に支払う仲介手数料の内訳(中身)も違うことが分かる
  • まずい業者で買うと将来の賃貸や売却時に大損することが分かる

注意

不動産会社と一口に言っても、マンション建築業者、戸建て建築業者、管理会社、仲介業者などさまざまです。また、仲介業者といっても、売買・賃貸という違いもあります。ここでは「不動産売買の仲介業者」についてご説明しています。

 

【結論】業者によって購入価格・仲介手数料・売却価格などが大違いだから

不動産業者選びを間違うと大損する理由、結論から言えば「業者によって購入価格・仲介手数料・売却価格などが大違いだから」です。

目先の契約だけしか考えない不動産業者で購入すると、知らず知らずのうちに損をしてしまうリスクがあります。

具体的には主に3つの理由があります。

  1. 【購入価格】仲介業者が売主の味方?買主に不利な条件で高く買わされる
  2. 【手数料】物件広告だけに注力する会社。仲介手数料の中身はほぼ広告費
  3. 【売却価格】契約後に興味ない不動産屋。優遇制度使えず自宅も値下がり

それぞれ詳しく見ていきましょう。

 

①【購入価格】仲介業者が売主の味方?買主に不利な条件で高く買わされる

不動産取引の構造上、不動産屋は契約を急ぎたがる

不動産取引において、あなたが物件問合せや内覧をお願いした仲介業者は誰の味方でしょうか。

もちろん買主(住宅購入予定者)の味方だと信じたいのですが、取引構造上、売主の味方になりがちということを知ってください。

なぜなら、仲介業者は売買契約をさせて初めて仲介手数料を請求できるからです。

逆に言えば、どんなに自社のお客さんのために、物件紹介や内覧、その他相談対応しても1円の利益にもなりません。

家を買ってもらって初めて仲介手数料をもらえる成功報酬型のビジネスです。仲介業者は家を売りたいのです。

それだけではありません。他社との競争もあります。

他社のお客さんが同じ物件の購入検討している場合、自社のお客さんに先に購入申込をしてもらわないと、他社のお客さんに取られてしまいます。

このように、他社より先に自社のお客さんを契約させて初めて報酬が発生する性質上、最短で契約まで持っていきたいと思ってしまうのです。

参考
【押し売り】不動産屋が契約を急かしてくる本当の理由【報酬ゼロの恐怖】

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契約を迫る業者は売主の味方。買主側に不利な条件で高く買わせる

「売りたい」「契約させたい」と思うのは、営利企業ですからそれは当たり前です。

しかし問題なのは、自社利益の追求だけを考えてしまって、買主さんの利益を置き去りにすることです。

とにかく目先の契約だけを優先する不動産業者では、うまく買主さんを言いくるめて契約をもぎ取ろうとします。

例えば、相場よりかなり割高な新築戸建てがあった時、「今、相場が上がってますからね~。こんなもんですよ。むしろこれ逃すと家買えなくなっちゃいますよ」と、根拠も示さず買い煽る営業トークをしたりします。

買主さんは不動産相場情報などに詳しくないケースも少なくありません。

本来もっと安く買えた物件なのに、業者都合で買い急がせられた結果、数百万円単位で損をしてしまうことになります。

本来であれば、「この物件は割高です。特別な理由があるのか確認します。ない場合には、売主側と適正と思われる〇〇万円になるよう指値交渉します」と買主の利益を追求して欲しいものです。

 

物件価格以外にも要注意。買主側が損をしてしまうことは多い

その他にも、売主側と買主側で利害が相反することはよくあります。

例えば中古住宅の購入時における、購入後に発覚した欠陥の保証(契約不適合責任)です。

契約第一の仲介業者は、売主側に「契約不適合責任が免責になっているけど、責任を負う期間を3カ月間としてくれないか」などとは言ってくれません。

もしそれで売主側から「だったらこの話はなかったことに。他の買主さんと契約します」といわれることを恐れるのです。それよりも、素人の買主さんをうまく説得させようとしてくるのです。

そうすると、家を購入した後に欠陥が見つかった場合、買主さんが自分でお金を支払って修理しなければならなくなり、これまた損してしまいます。

買主さんが不動産購入を依頼した不動産屋が、実は売主側の利益のために働いていた、ということが知らず知らずにうちに起こってしまうのです。

 

②【手数料】物件広告だけに注力する会社。仲介手数料の中身はほぼ広告費

“物件紹介屋”は物件紹介・内覧と契約業務だけしかしない

不動産仲介業者の違いは、業務内容にも大きく表れます。

SUUMOやat-homeなど、物件情報サイトに物件を掲載(広告)することだけに力を入れる不動産屋は要注意です。ここでは、物件紹介(+内覧)だけに力を入れる業者を「物件紹介屋」と呼ぶことにします。

この物件紹介屋は、とにかく物件情報を購入検討者に向けて広告します。そのうち、数%でもいいので、反響(問合せ)があれば物件の内覧を行います。

もし内覧で物件購入に至れば契約手続き、そうでなければ「では他の物件はいかがですか?」と他の物件を紹介し、また内覧を繰り返します。

ここで問題なのは、物件紹介・内覧と契約業務だけしかしないことです。

物件情報はREINS(不動産会社専用の物件データベース)から無尽蔵に紹介できます。内覧も「この物件、奇麗ですね!おすすめです!」と、お客さんを気持ちよくさせて契約に持っていくだけです。

物件紹介と内覧、契約手続き、こういった素人にでもできる業務だけを行うような中身スカスカの業者は本当に多いです。

参考
どの不動産屋に行っても同じ物件を購入できる理由【不動産取引の仕組み】

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物件はどこも同じ。本来の仲介業者の役割は物件の調査・検証業務

物件紹介屋は、ネットに物件掲載(広告)しまることがメインの仕事です。

REINS(レインズ)から物件情報を引っ張り出して、売主に広告許可をもらって、写真を撮って、コメント書いて、ネットにアップします。

問い合わせた物件で契約が決まっても決まらなくても構いません。ネットの物件広告はお客さんと接点を持つことだけが目的です。

内覧に行ってダメであれば、別の物件を紹介するだけです。とにかく物件紹介、物件紹介…です。物件は、不動産会社専用の物件データベース「レインズ」にいくらでもあります。

これらの業務をアルバイトを雇っている会社もあります。マンパワーをかければ素人でもできるからです。

本来、仲介業者は不動産取引のプロとして、「この物件を買ってもいいのか?」を検証するのが大きな仕事の柱であるはずです。

不動産取引に慣れていないお客さんに変わり、買主さんの目的にかなった物件であるか、リスクはないか、などをしっかりプロ目線で評価するべきです。

まっとうな業者であれば、土地や建物の調査、周辺エリアの災害耐性、ファイナンシャルプランニング、売主側との価格・条件交渉など、調査や検証業務に多くのコストを割きます。

時には「この物件は確かに価格は魅力的ですが、建物の欠陥がみられ、修繕コストが大幅にかかる恐れがあります。見送りましょう」と積極的にリスク情報を教えます。

それが、ただ物件を紹介するだけの業者では、リスクを見落とされたり、ネガティブ情報を隠されたりと、不動産のプロとしての業務が一切なされないままになるのです。

 

物件紹介屋に仲介手数料≒業者の広告費。支払うだけ損する

この物件紹介屋(物件紹介をメインでやる業者)は、自社ホームページにもほとんど物件情報だけ載せています。

もし訪問した不動産会社が、他の不動産業者とのサービスの違いが感じられない場合には、一度不動産屋選びからやり直すことをおすすめします。

取り扱える物件はどこの不動産屋でも同じです。しかし業務の中身は大違いです。

もちろん、物件紹介自体は必要な業務です。ここで問題視しているのは、物件紹介と契約業務(手続き)だけの会社は要注意ということです。

物件紹介屋で取引をしても同じ仲介手数料を支払うことになります。しかし、その仲介手数料の中身は、業者の広告費です。

物件情報サイトや新聞折り込み広告、チラシなど、物件紹介にかかった広告費を買主さんが負担していることになるのです。

しっかり検証してくれる不動産屋の場合、調査や検証にかかるコストなど、買主さん自身の利益になる業務フィーを多く含みます。

その意味で、物件紹介屋に仲介手数料を支払うことは、損をしていることになります。

 

③【売却価格】契約後に興味ない不動産屋。優遇制度使えず自宅も値下がり

売主の味方であり、不動産の素人でもできる物件紹介だけに注力する不動産屋。

これらの仲介業者に共通するのは「目先の契約」にしか興味がないことです。しかし、買主さんが求めるのは「長期的な将来の利益」です。

契約した後、買った後に始まる新しいマイホームでの生活こそ買主さんが気にすることです。仲介業者と買主さんの間では、短期的利益 vs 長期的利益とみている目線がそもそも違うのです。

目の前の契約だけに力を入れる業者は、契約した途端、対応が悪くなることも少なくありません。

内覧や契約前までは、ガンガン営業してきた業者も、契約が終わればダルそうに対応してくるケースがあるのです。特に契約の後のことに目を向けない業者で家を買った場合、こんなトラブルがよくあります。

  • 住宅の優遇制度を教えてくれない。適用できなかった
  • 住んだ後のトラブルに対応してくれない(設備故障など)
  • 賃貸や売却をしたくても貸せない・売れない物件だった

 

住宅の優遇制度を教えてくれない。適用できなかった

住宅優遇の筆頭としてあげれるのは「住宅ローン減税制度」です。

毎年の住宅ローンの残高(残債)に応じて、所得税(+住民税)が安くなる制度で、家を買う場合には絶対利用したいものです。

この適用には築20年以内の物件であることなど諸条件があります。しかし、築20年を超えた築古の物件でも、耐震基準適合証明書や既存住宅売買瑕疵保険の付保などで適用させる方法もあります。

こういった住宅ローン減税を適用させるための手続きは煩雑なことも多く、してはいけないこともあります。

制度に詳しくない不動産業者も多く、「不動産屋さんはこの制度を使えるといったのに、使えなかった!」「教えてくれなかった…」「申請時期に連絡すらくれなくて申請を忘れた」などといったクレームは少なくないようです。

その他、不動産関連の制度は目まぐるしく変化しており、業者でも知らないということはよくあります。買主さんの利益を放っておく業者であればなおさらです。

住宅制度に詳しい不動産業者で取引してしまうと、優遇制度が使えず、百万円単位で損をする結果になります。

 

住んだ後のトラブルに対応してくれない(設備故障など)

家はトラブルがつきものです。新居に引っ越してきて住んだ途端、設備が故障することもあれば、水漏れが発生することもあります。

こういったマイホームのトラブルは、意外と個人で対応するのは面倒で複雑なことも多いものです。ちょっとした修繕でも、どのリフォーム業者に頼めば安心かも分かりにくいものです。

マイホーム購入した後であっても、ちょっとしたことであっても、家を購入した仲介業者がすぐに対応してくれれば心強いものです。

しかし、目先の契約のことしか頭にない仲介業者に連絡しても「いや~それはうちでは分かりませんね~」と対応してくれません。逃げます。

売主側の責任なのかどうか調査する必要がありますし、売主が契約不適合責任を負うべき事象であれば、本来は売主側に修繕費用などを請求できます。

それを買主さん個人で、売主側とのやり取りなどを対応するとなるとちょっと気が滅入ってしまうものです。専門知識もなく、相手側にうまく言いくるめられるかもしれません。

買主側の利益を守るためにも、こういう段取りや相手側との交渉を積極的にしてくれる仲介業者であれば、損失を防げるのです。

 

賃貸や売却をしたくても貸せない・売れない物件だった

マイホームを買ってもずっとその家に住み続けるとは限りません。

転勤が決まれば、一時的に家を貸すこともできます。子どもが独立し、老後を別のところで過ごす場合など、住み替える際には自宅を売却します。

しかし、そういう時になって初めて「駅から徒歩20分の郊外住宅、誰も借りてくれないし、売っても二束三文。貸せない・売れない負債となる家だった…」と分かるのです。

これは実際、多くのメディアでも報じられており、住み替えたくても自宅が売れずに引っ越せない人は現実に多くいるのです。

住宅購入時に「将来、この家が貸せたり売れたりするか、資産性を検証しましょう」とチェックしてくれない仲介業者を選んだ場合、将来に大きな損失を被ってしまうのです。

参考
【実話】人が大幅に減るエリアにマイホームを買うと将来どうなる?

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同じ物件を買っても買主の利益は大違い。信頼できる不動産会社を選ぼう

どの不動産業者も物件情報量は同じです。しかし業務内容は大違いです。

結果として、同じ物件を買ったとしても買主さんの得られる利益は大きく異なってきます。

同じ物件をどの仲介業者でも取引できるという不動産取引の仕組みは、裏を返せば、仲介業者を選んで買わないと損してしまうということです。

買主さんは嫌な業者を断る権利があります。その権利をしっかりと行使しましょう。

例えば、長い目でみて買主さんが「本当に買ってもいい不動産か」をしっかり検証する不動産会社など、信頼できる不動産屋さんを選んでください。

間違っても、説明が不十分なまま契約を急かしたり、売主側の方向を見て営業をしたり、マイナス情報隠すような業者は避けてくださいね。

参考
【不動産屋の選び方】危険な不動産会社に共通する1つの特徴【取引途中でも変更OK】

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まとめ

同じ物件でも仲介業者が違えば、買主さんの利益も大きく異なります。いまだに物件情報だけバンバン紹介して、契約を強く迫るような業者も多く存在します。

そして、買主さんが「この会社で買ったのが間違いだった…」と気づくのは、トラブルが起こった数年後ということもあります。契約時には気づかないことも多いのです。

ですので、「この業者さんは買主側に寄り添って対応してくれている」と心から信頼できる業者かどうか、事前にしっかりと確認して、不動産取引をしましょう。

マイホームを買った後の新たな生活こそ大事です。長く付き合える、よい不動産屋さんを見つけて気持ちよくマイホーム購入してくださいね。

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加藤豊

1,000件以上の住宅取引をみてきた不動産エージェント。数多くの住宅相談を受けた経験から、住宅購入の落とし穴や失敗事例、資産価値の見極め方まで「家の買い方」を明快に発信!

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